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20140815第1原発事故から3年5カ月 今後何が心配なのか取材しました。 福島

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事故直後の福島第1原発は、建屋が大きく損傷し、大量の放射性物質が拡散しました。 <br />そして、事故から3年5カ月、新たに、がれきの撤去作業によって、放射性物質が飛散している事実が明らかになりました。 <br />これから何が心配なのか、取材しました。 <br /> <br />福島第1原発から、北におよそ60kmのところに位置する、宮城・丸森町。 <br />東京大学が設置した装置で、24時間、大気の状態が監視されている。 <br />職員は「きのうの13時15分からの吸い込み量が、(積算で)631立法メートルになります」と話した。 <br />大気中のほこりを集める集じん機・ダストサンプラーが、この場所に設置されたのは、2011年の12月。 <br />2013年の8月19日に、採取された埃に含まれる放射性セシウムが設置以降、最も高い値を示した。 <br />2013年8月19日、この日は、福島第1原発3号機で、がれきの撤去が行われていた。 <br />東京大学から受けた報告に、担当者は耳を疑ったと話す。 <br />丸森町役場の泉 広隆さんは「今、こういうあれ(状況)になって、本当に飛んでくるのかなって。それだけです。本当に飛んできたのかなという」と話した。 <br />3号機のがれきの放射線量は 毎時数十ミリシーベルト(mSv)から最大で数百ミリシーベルト。 <br />人が近づけないため、クレーンを遠隔操作して作業が行われている。 <br />放射性物質が飛散したと考えられるのは、2013年8月19日の午前9時30分から午後1時30分までの4時間。 <br />実際に、放射性物質の拡散を予測するSPEEDIでも、原発から北西方向に飛散したことを示している。 <br />事故後の大気中の放射性物質を調べ続ける福島大学には、これを裏づけるデータが残されていた。 <br />福島大学で、気象学が専門の渡辺 明教授は「大気の輸送状態を計測してみると、こんな形で、丸森の方向に主体的に(福島第1原発から)飛んでいく。そういう意味では、(福島第1)原発由来のものが飛んでいって、このような数値になった可能性が非常に高いと、わたしは思っています」と話した。 <br />気象学が専門の渡辺 明教授。 <br />グラフは、上が福島大学、下が宮城・丸森町役場のデータを示している。 <br />がれきの撤去が行われた日と、それ以前を比較すると、放射性セシウムの値は、福島第1原発から北西におよそ60km離れた福島大学で、およそ7倍。 <br />北に60km離れた丸森町役場では、130倍に達していた。 <br />渡辺教授は「(2013年)8月19日は、福島県がすでに、線量計が上がったと報告していますので、かなりのものが出たというのは確かなんだろうと思っていますけど」と話した。 <br />2014年8月9日、福島大学では、日本原子力研究開発機構との共同実験が始まっていた。 <br />放射性物質の計測装置を取りつけた気球の打ち上げ。 <br />30kmの高さまで、毎秒5メートルずつ上昇しながら、大気のデータを垂直方向に採取し、放射性物質の分布を調査する。 <br />気球が上昇し始めると、すぐにパソコンにデータが送られてきた。 <br />定期的に、放射性物質も計測されている。 <br />この日の実験でも、大気中の放射性物質は計測された。 <br />しかし、高濃度の分布は確認されなかった。 <br />渡辺教授は「下層の2kmか3kmに大きなピークが見えて、輸送モデルを計算すると、濃度が高くなっている状況がありますので、その当時と比べると、今は、そういう現象はほとんど観測されません。ですから、そういう意味では、平常時に戻っているのかなという感じもします」と話した。 (8/15 21:50)

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