20131218全国初の手術手技センター(愛媛)
大学病院の医師や学生が提供された遺体を使って手術の技術を学ぶ全国で初めての施設が東温市の愛媛大学医学部に設置され、脳腫瘍やがんなど複雑な手術の技術の習得や、新しい手術方法の開発につながると期待されています。 <br />愛媛県東温市の愛媛大学医学部に新たに設置されたのは「手術手技研修センター」です。 <br />医学の研究用に大学病院に提供された遺体は解剖実習などに使われていますが、法律に明確な基準がなく、手術の技術を学ぶ研修には利用されていませんでした。 <br />ところが去年、日本外科学会などが手術の研修などに遺体を利用する場合のガイドラインを発表し、厚生労働省も予算をつけて支援したため愛媛大学は全国で初めて遺体を使って手術の研修ができる施設を設置しました。 <br />18日開かれた開所式ではセンター長を務める脳神経外科医の大西丘倫教授が「新しい手術方法の開発や、安全な手術に役立つセンターの設置で、良い外科医が多く育つことを期待しています。」と話しました。 <br />センターには人体図や手術の注意点などの教材を映し出すモニターが付いた解剖台30台が並んだ部屋と、実際の手術に使われている内視鏡や顕微鏡など医療機器が整った実習室が設けられています。センターの設置によって、脳腫瘍やがんなど複雑な手術の技術の習得や、新しい手術方法の開発、さらに医療過誤のリスクの軽減などが期待されています。 <br />解剖学が専門の愛媛大学医学部の松田正司教授は「脳外科や耳鼻科など困難な手術の研究や研修が画期的に進み、より安全で正確な医療を提供できるようになると期待される」と話しています。 <br /> <br />12月18日 19時44分