これぞ座右の銘 / 織田信長~横山文徳(埼玉県)
横山文徳(埼玉県)が選ぶこれぞ座右の銘 <br /> <br />「織田信長」 <br /> <br />人間五十年下天の内にくらぶれば夢幻のごとくなり一度生を得て滅せぬ者のあるべきや <br /> <br />織田信長:戦国時代から安土桃山時代にかけて活躍した戦国武将。本能寺の変にて生涯を閉じる。 <br /> <br /> <br /><横山文徳(埼玉県)の時事問題解説ブログより> <br /> <br />サッチャリズム継承の土壌はない。 <br /> <br />保守党内にも、不協和音が目立ってきた。 <br /> <br />1989年7月の内閣改造で、有力な後継候補の一人と目されていたサー・ジェフリー・ハウを外相から外して副首相格の枢相に祭り上げ、1989年10月には、通貨・金融政策の運営を巡って確執が伝えられていたローソン蔵相を辞任に追い込んだ。 <br /> <br />2人はいま、サッチャー首相の政策運営を批判する側に回っている。 <br /> <br />その間、電力公社の民営化問題では閣内が混乱し、実施時期を半年間延期せざるをえなくなっており、水道公社の民営化も、世論から完全にそっぽを向かれている。 <br /> <br />対外政策面でも、サッチャー首相の頑迷なまでのこだわりが、内外の批判にさらされている。 <br /> <br />とりわけ、EC(欧州共同体)の市場統合計画に関しては、域内諸国の主権を脅かすような措置は受け入れられないとして、税制の調整、欧州中央銀行や単一欧州通貨の創出、労働者の経営参加条項を盛り込んだ単一欧州会社法の制定などに強く反対し、他の域内諸国首脳と真っ向から対決している。 <br /> <br />保守党内では、1989年夏頃から、なかば公然と、サッチャー首相の退陣が口にされるようになってきた。 <br /> <br />しかし、同首相が退陣するためには、後継者が次の総選挙を戦える態勢を整える必要があり、そのために残された時間は少ない。 <br /> <br />だが、有力な後継候補と目されているサー・ジェフリー、へーゼルタイン元国防相はともに、争う意思はない、と言明している。 <br /> <br />かりに後継者に選ばれたとしても、保守党の伝統を受け継いでいる「ウェット」(保守派)に属する彼らに、サッチャリズムを継承できるかどうか、きわめて疑問である。 <br /> <br />まして、労働党が政権をとるようなことになれば、サッチャリズムの継承どころか、税制、通貨・金融、産業政策などがふたたびサッチャー政権以前の状態に後戻りしかねない。 <br /> <br />戦後のイギリス経済が衰退の一途をたどるに至ったのも、もとをただせば、保守、労働両党が政権を交代するたびに、産業・経済、防衛などの分野で相反する政策がとられ、長期的な展望にそった政策運営ができなかったことに起因している。 <br /> <br />イデオロギーにとらわれがちだった労働党の政策も、最近では、かなり現実的になってきたとはいえ、産業の国有化、民営化などをめぐっては、なお大きな開きがある。 <br /> <br />サッチャー首相が次期総選挙に勝ち、サッチャリズムをさらに推進していくための秘策があるのかどうか。 <br /> <br />あるいはまた、予想外のことが起こることを期待するほかはないのだろうか。 <br /> <br />フォークランド紛争の勝利、炭鉱ストの制圧が、1983年、1987年の総選挙でサッチャー首相を勝利に導いたことは、まだ記憶に新しい。 <br /> <br />あと半年、サッチャリズムの行方が問われるときである。 <br /> <br />鉄の女「サッチャー」は、危機のたびごとに不死鳥のごとぐよみがえってきた。 <br /> <br />今回も危機がささやかれている。 <br /> <br />イギリスはいま、いわゆる「イギリス病」に逆戻りするかどうかの瀬戸際にある。 <br /> <br />イギリス経済を奇跡的に再生させたサッチャリズムが大きく揺らいでいるからだ。 <br /> <br />保守党内でサッチャー首相の後継者と目される人人は、ほとんどが、「ウェット」といわれる保守派だ。 <br /> <br />サッチャリズムとは対極にある。 <br /> <br />労働党が政権の座につけば、政策の大幅転換は避けられない。 <br /> <br />サッチャー首相、ひいてはイギリス経済にとって、あと半年が正念場である。